平凡な私の獣騎士団もふもふライフ2
「昨夜だって、団長様が私を抱き締めて落ち着いていられるのなら。団長様が相手なら、いくらでも抱き締められていいかなと思ったんです」

その時、風がざぁっと流れていって、リズは桃色の髪を押さえた。舞って運ばれていった新緑色の草を、カルロと目で追いかける。

目を戻したところで、ふと固まっているジェドに気づいた。

こちらを見つめている彼の頬は、ほんのり紅潮している。口をつぐんでいる表情も、これまで見たことがない珍しい感じだ。

もしかして、照れているのだろうか?

リズが大きく一歩近付いてひょいと覗き込むと、彼が一歩下がった。

「な、なんだよ」

「いえ。いつも大人ぶっている団長様が、珍しい気がしまして?」

どうして、と問うようにリズは小首を傾げてみせる。

果実のように瑞々しい大きな赤紫色(グレープガーネット)の目が、一心にジェドを見ている。彼はぐっと言葉に詰まり、もう一歩下がりながら手の甲を口にやって顔をそらした。

「いや。その……そこまで信頼されているんだな、と……」

もごもごと、ジェドが答えてくる。

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