平凡な私の獣騎士団もふもふライフ2
脱いだ獣騎士たちに遭遇したら、と考えると恥ずかしい。もう途中からコーマックの方を見ていられなかった。

「おや。初心な反の――もご」

「エドモンドさんは、ちょっと黙っていましょうかっ」

すっかり男所帯で慣れたと思っていたのだろう。真面目な感想を口にしようとしたエドモンドの口を、コーマックが素早く押さえる。

「リズさん大丈夫ですっ、彼はここで獣騎士候補として研修経験も重ねていますから、内部に関してはしっかり把握されています」

そういえば、彼らは互いをよく知っているくらいの間柄だった。リズの方が、よっぽど交流期間は短いだろう。

内心胸を撫で下ろしたところで、エドモンドが部外者であることを考える。

獣騎士候補だったとはいえ、先程ジェドが口にしていたように、確かにもし彼に怪我でもあったりしたら心配だ。

獣騎士たちは、外回りや相棒獣の世話と訓練でスケジュールが埋まっている。そうすると、ここは自分が適任だろう。

「お部屋はどうされますか?」

面倒見役を了承し、宿泊部屋について確認した。

「いつも彼が使っていた部屋がありますから、そちらの鍵を渡す予定です。……うん、リズさんの部屋から、できるだけ遠かったのは幸いでした」

エドモンドから手を離したコーマックが、なんだか胃の調子が悪そうな笑顔でそう言った。


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