平凡な私の獣騎士団もふもふライフ2
リズはひとまず、面倒見を引き受けたエドモンドを連れて行くことにした。本館の建物を出たあと、予定通りのスケジュールで幼獣舎へと向かう。
他のみんなは忙しいので、自分がこの役目を任された。
――はずなのだが。
ちらりと横を見やれば、エドモンドとリズの間には、先程の獣騎士たちよりも多忙なはずのコーマックの姿があった。
「私、もう一人でお仕事できますよ?」
忙しいから自分が任されたはずなのだが、もしかしたら心配に思ってくれているのかもしれない。
すると案の定、コーマックからこんな回答が返ってきた。
「こちらで働き始めてから、まだ一ヶ月は経っていませんから。えっと、それにリズさんは、客人の対応は初めてですので……」
確かに、相手は王子様の、専属の護衛騎士である。
なので実のところ、コーマックがいてくれるのは心強くもあった。何か失礼をしてしまわないかと、少し心配に思っていたところでもあったのだ。
リズは、気にかけてくれている上司にくすぐったい思いがした。
あの鬼上司のジェドと違って、コーマックは本当に優しい理想の上司だ。恐らくは、それも考慮したうえでついてきてくれているのだろう。
「ありがとうございます、副団長様」
しばらくの同行を申し訳ないと思いつつも、つい笑みがこぼれてしまって、スカートを大きく揺らして足取り軽く前へ進む。
そうリズの中で、またしても評価が上がったのだが……。コーマックは、二人きりにさせるなというジェドの言い分を汲み取って、内心泣いていた。
他のみんなは忙しいので、自分がこの役目を任された。
――はずなのだが。
ちらりと横を見やれば、エドモンドとリズの間には、先程の獣騎士たちよりも多忙なはずのコーマックの姿があった。
「私、もう一人でお仕事できますよ?」
忙しいから自分が任されたはずなのだが、もしかしたら心配に思ってくれているのかもしれない。
すると案の定、コーマックからこんな回答が返ってきた。
「こちらで働き始めてから、まだ一ヶ月は経っていませんから。えっと、それにリズさんは、客人の対応は初めてですので……」
確かに、相手は王子様の、専属の護衛騎士である。
なので実のところ、コーマックがいてくれるのは心強くもあった。何か失礼をしてしまわないかと、少し心配に思っていたところでもあったのだ。
リズは、気にかけてくれている上司にくすぐったい思いがした。
あの鬼上司のジェドと違って、コーマックは本当に優しい理想の上司だ。恐らくは、それも考慮したうえでついてきてくれているのだろう。
「ありがとうございます、副団長様」
しばらくの同行を申し訳ないと思いつつも、つい笑みがこぼれてしまって、スカートを大きく揺らして足取り軽く前へ進む。
そうリズの中で、またしても評価が上がったのだが……。コーマックは、二人きりにさせるなというジェドの言い分を汲み取って、内心泣いていた。