平凡な私の獣騎士団もふもふライフ2
「団長、素直に好きって言ってくれればいいのに、また仕事が一つ増えた……」
その呟きを、エドモンドが拾って察した顔をした。
「苦労されているのですね」
「多分、僕が一番押し付けられていますね……。何せ、ピリピリした空気をまとった団長に、へたに失言して極寒の眼差しを受けたくないですから」
「なるほど。触らぬ神にたたりなし、ですね」
的を射た言葉である。相槌を打ったエドモンドを、コーマックは一番の部下としては堂々と同意してはいけない気がして空笑いで誤魔化した。
ほどなくして幼獣舎に辿り着いた。
リズは、コーマックたちより十数歩先に到着していた。もしかしたら眠っているかもしれないことを考えて、そぉっと扉を開ける。
するとそこには、お利口にお座りして待っている幼獣たちの姿があった。少し得意げな顔をして、大きな紫色の瞳は濡れてきらきらしている。
「あら、私がくるのが分かって待っていたのね」
「みゅみゅーっ」
「みょん!」
どうりで幼獣舎が静かだと思った。チップが敷かれている中に入りながら、リズが嬉しくなって声をかけると、匂いと足音で察知していた幼獣たちも声を弾ませ答えてきた。
幼い白獣たちは、少女のリズが胸に抱えられるほどの大きさだ。成獣と違って四肢は短く、ふっくらとした尻尾にころころと丸い体をしている。
白獣特有の、屋内であったとしても映える真っ白い毛並み。幼獣たちのつぶらな瞳は、彼らの特徴の一つとされている美しい紫色だ。
その呟きを、エドモンドが拾って察した顔をした。
「苦労されているのですね」
「多分、僕が一番押し付けられていますね……。何せ、ピリピリした空気をまとった団長に、へたに失言して極寒の眼差しを受けたくないですから」
「なるほど。触らぬ神にたたりなし、ですね」
的を射た言葉である。相槌を打ったエドモンドを、コーマックは一番の部下としては堂々と同意してはいけない気がして空笑いで誤魔化した。
ほどなくして幼獣舎に辿り着いた。
リズは、コーマックたちより十数歩先に到着していた。もしかしたら眠っているかもしれないことを考えて、そぉっと扉を開ける。
するとそこには、お利口にお座りして待っている幼獣たちの姿があった。少し得意げな顔をして、大きな紫色の瞳は濡れてきらきらしている。
「あら、私がくるのが分かって待っていたのね」
「みゅみゅーっ」
「みょん!」
どうりで幼獣舎が静かだと思った。チップが敷かれている中に入りながら、リズが嬉しくなって声をかけると、匂いと足音で察知していた幼獣たちも声を弾ませ答えてきた。
幼い白獣たちは、少女のリズが胸に抱えられるほどの大きさだ。成獣と違って四肢は短く、ふっくらとした尻尾にころころと丸い体をしている。
白獣特有の、屋内であったとしても映える真っ白い毛並み。幼獣たちのつぶらな瞳は、彼らの特徴の一つとされている美しい紫色だ。