平凡な私の獣騎士団もふもふライフ2
と、その幼獣が、もっふもふな丸い胸を張った。
「みゅ、みょみょ、んん」
何やら喋るかのように鳴くと、もふもふなちっさい体で「ふっ」と凛々しげな笑みを口元に浮かべて決めてみせる。
――しかし、それは、ただただ大変可愛すぎるだけだった。
一連までをばっちり目に収めたリズは、口元を手で押さえて悶えていた。お兄ちゃんぶっている様子が可愛くて、その目は感極まって潤んでいる。
言葉も出ない彼女のそばで、また一つエドモンドが頷き、コーマックに言う。
「よい成長をされているみたいですね。以前見た際には、やや危なっかしい歩き方でしたが、今は体幹もしっかりしているようだ」
「リズさんの世話が、いいおかげです。カルロと揃って、最近は少し距離を伸ばして散歩に連れ出してくれてもいますよ」
成長を見ながら、ごはんも散歩量も調整していく。それを日々、世話をしながら感じ取って、本当のママみたいな自然にやってのけているのだ。
「だから僕らも、すっかりリズさんに安心して幼獣の全てを一任しているんです」
「そうでしたか。獣騎士団が誇る世話係だったのですね」
コーマックから耳打ちされ、そう相槌を打った彼がふと思い出す顔をした。
「そういえば、カルロと呼ばれている、あのジェド団長の相棒獣ですか。さきほど入館する際、遠目から、なぜかバッチリ睨まれました」
「あー……カルロは、その、普段からあんな感じなんですよ」
新たなオスの登場に、うまく進展していない相棒騎士を思って警戒している優秀な相棒獣――の構図は教えず、コーマックはいちおうフォローする。
「みゅ、みょみょ、んん」
何やら喋るかのように鳴くと、もふもふなちっさい体で「ふっ」と凛々しげな笑みを口元に浮かべて決めてみせる。
――しかし、それは、ただただ大変可愛すぎるだけだった。
一連までをばっちり目に収めたリズは、口元を手で押さえて悶えていた。お兄ちゃんぶっている様子が可愛くて、その目は感極まって潤んでいる。
言葉も出ない彼女のそばで、また一つエドモンドが頷き、コーマックに言う。
「よい成長をされているみたいですね。以前見た際には、やや危なっかしい歩き方でしたが、今は体幹もしっかりしているようだ」
「リズさんの世話が、いいおかげです。カルロと揃って、最近は少し距離を伸ばして散歩に連れ出してくれてもいますよ」
成長を見ながら、ごはんも散歩量も調整していく。それを日々、世話をしながら感じ取って、本当のママみたいな自然にやってのけているのだ。
「だから僕らも、すっかりリズさんに安心して幼獣の全てを一任しているんです」
「そうでしたか。獣騎士団が誇る世話係だったのですね」
コーマックから耳打ちされ、そう相槌を打った彼がふと思い出す顔をした。
「そういえば、カルロと呼ばれている、あのジェド団長の相棒獣ですか。さきほど入館する際、遠目から、なぜかバッチリ睨まれました」
「あー……カルロは、その、普段からあんな感じなんですよ」
新たなオスの登場に、うまく進展していない相棒騎士を思って警戒している優秀な相棒獣――の構図は教えず、コーマックはいちおうフォローする。