平凡な私の獣騎士団もふもふライフ２

元々暴れ獣だったのだ。そう男たちが話している間に、幼獣たちの中から先程の幼獣とは別の一頭が、新たに進み出てきた。

そして仲間たちの注目を集めた二頭が、揃って幼獣たちに「みゃん」「みょ」と何やら言い聞かせている。聞く幼獣たちは、感心しきった表情だ。

「ふふっ、何を話しているのかしら」

リズは、幼獣たちのその様子に、とても癒されてふにゃりと微笑む。

少しもしないうちに話し合い(？)は終了したらしい。彼らは、何やら計画でも立てたのか、みんなでもふもふな顔を見つめ合って、一つ頷く。

そこにも成長を覚えて、リズは本当のママのごとく感激した。

しかし呑気な感動に浸って間もなく、幼獣たちが楽もしい顔をして、好奇心たっぷりな目をエドモンドへ向けた。

「ん？　あなたたち、みんな揃ってエドモンドさんを見て、一体どうし――えっ！」

不意に、リズの見ている目の前で、幼獣たちがとぅっとジャンプした。短い四肢を伸ばし、ふかふかで丸い腹がぽよっとした。

かと思った直後、一斉に飛び掛かられたエドモンドが、下の柔らかなチップの上押し倒されて、べしゃっとさせられた。

「うわああああっ、エドモンドさん！？」

つい脊髄反射でよけたコーマックが、事態を察して叫ぶ。

「ちょ、君たち何をやっているんですかっ」

「みゅみゅっ、みゅん！」