溺愛確定 冷徹御曹司とのお見合い事情


「吉池様は素敵な方ですね」


鈴木さんに言われて大きく頷く。


「私にはもったいないくらいの方です」


帯を解いてもらいながら、その解放感そのままに本音を吐露した。

すると鈴木さんが手を動かしながら話し始めた。


「私には吉池様がとても好いていらっしゃるのが分かります。あとはお客様次第なのでは?」


確信に触れられてドキッとした。

でも、それなら、と気持ちを吐き出す。


「私でいいのか、自信がなくて」

「あら。自信なんてものは吉池様にもらえばいいのです」


どういう意味なのかと首を傾げると言葉を加えてくれた。


「自分のどこを好きになってくれたのかを聞いてみたら、自分では気づかなかった良さに気付くかもしれません。愛されていると実感出来れば安心して飛び込んでいけるものですよ」


今でも吉池さんの言動から愛情は感じている。

その上、さらに私のどこが好きなのか聞くにはかなり抵抗があるけど、時間は待ってくれないし、私の気持ちも動き出しているのだから一歩踏み出すべきだ。

ただ、どうやって話を切り出そう。


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