溺愛確定 冷徹御曹司とのお見合い事情

吉池さんにはテレビの方を任せて、私はダイニングテーブルに置かれているピザなどをテレビ前のセンターテーブルへと運ぶ。


「こういういつもと違うのもいいですね。楽しいです」

「それならこの選択は正解だったな。笑顔が見られて嬉しいよ」


吉池さんに言われて、そういえば今日はあまり笑っていないと気付いた。


「すみません」


謝ると、吉池さんは私のそばに来て、頬に両手を伸ばし、軽く引っ張った。


「いたいです」

「謝ってばかりいるからだ。でも頬が伸びた顔も可愛いぞ」

「あまり嬉しくないです」


眉間にシワを寄せて不満を訴えると吉池さんは「ハハ」と声に出して笑い、手を離してくれた。


「吉池さんはよく笑いますね。ポーカーフェイスだった、って中学の同級生が言っていましたけど、あれは本当に彼女の記憶違いだったのかも」

「いや」


否定した吉池さんは料理を運びながら話を続ける。
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