溺愛確定 冷徹御曹司とのお見合い事情
「ものすごく可愛くて、食事とかどうでもよくなる。このまま抱きしめても?」
「え?いや、それは、せっかくのお料理が冷めてしまいますし、映画もセットしていただきましたし、炭酸飲料の炭酸が抜けてしまいますから」
予想外の展開に動揺し早口で言うと、吉池さんは呆れたように微笑んだ。
「まだきみは花より団子なんだな。俺はピザに敵わないか」
「そういうわけでは」
ないと言う前に吉池さんの指が『分かってる』とでも言うように私の唇に触れ、言葉を制した。
「食事と映画にしよう」
吉池さんは言うなり、私から離れ、部屋の灯りを調節した。
「それダウンライトですか?そんな機能まで備え付けられているなんて驚きです」
「これはここに越して来た時に付けてもらったんだ」
音響だけでなく、ライトにまでこだわるとは、まだドキドキした鼓動は収まっていないけど、俄然、映画が楽しみになってきた。
「これから観る映画はきっと気に入ると思う。だから、さ、座って。温かいうちに食べよう」
「はい」