勝手に決められた許婚なのに、なぜか溺愛されています。
助手席に座り、



運転している九条さんの横顔をちらり。




ウィンカーをだしたり、ハンドルを回したり、



九条さんの仕草のひとつひとつに心臓が飛びはねる。





「……彩梅」




「はい?」




「俺の観察日記でもつけてんの?」




「は?」




「そこまでじっと見つめられると、さすがに事故る」




わわっ! バレてた!




「ご、ごめんなさいっ!」




肩を揺らして笑ってる九条さんも



なんだか楽しそうで、嬉しいな。




ずっとこうして一緒にいられたらいいのにな。




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