勝手に決められた許婚なのに、なぜか溺愛されています。
その日の夕方、コタロウの散歩に出かけた。




「久しぶりだね、コタロウ!」




大きく飛び跳ねるコタロウを両手で受け止める。




おおっ、すごい勢い!




「コタロウも彩梅に会いたかったんだな」




「私も会いたかった!」




潤んだ瞳でコタロウに見つめられて、たまらない。




あー、もう、ホントにコタロウは可愛い!




すると、次の瞬間、九条さんの唇が私の頬っぺたに触れて。




「く、九条さんっ!」




「コタロウにやきもち。だって、彩梅は俺の嫁さんだし」




ううっ……




最近の九条さんはやっぱりちょっと甘すぎます……!




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