勝手に決められた許婚なのに、なぜか溺愛されています。
う、う、うわあっ!




これが夜ごはんだってお母さんが知ったら、怒られそうだけど!




ふわふわのパンケーキのうえに散りばめられた果物に生クリーム……




なんて美味しそうなんだろうっ!




「彩梅って和テイストのものが好きそうに見えたけど、



こういうのも食うんだな」




「甘いものなら、どんなものでも大好きですっ」





「彩梅は団子とか、まんじゅうが似合う。あとは、たいやきとか?」




んん? 団子とかまんじゅうがよく似合う? 




いったい、どんなイメージ?




そんなことを考えながら、



パンケーキをぱくり。




口のなかでふわりととろける甘いパンケーキに、



頬っぺたが落ちそうになる。




ううっ、なんて美味しいんだろうっ!




「く、九条さんっ!



このパンケーキもすごく美味しいですっ! 



ふわっふわっです! 



これは、おじいちゃん達に感謝しないと!」




美味しくて嬉しくて、幸せな夜ごはんだなーと思っていると、



九条さんと目が合った。




「すごいね、彩梅は」




「すごい……?」




食欲が?




< 60 / 250 >

この作品をシェア

pagetop