メレンゲが焼きマシュマロになるまで。
それをOKの合図ととった俺は杏花の丸襟のコートのくるみボタンを3つ外して、下に着ているエンジ色のカーディガンのフェイクパールのボタンも3つ外した。ブラウスの胸元に結ばれている黒いベルベットのリボンをほどいてボタンを思いきって3つ外すと小花柄のキャミソールが現れた。彼女は俺の一連の動きを見守っていた。

準備が出来て杏花の目を見ると先を促しているように見えた。自分に都合が良いように捉え過ぎだろうか。でも少なくとも嫌がってはいないことは確かだ。

メイクのキスマークとは逆側の首元。ステンドグラスに色づけられた光が映った肌に口づけて思いきり吸うと、強い砂糖の香りにクラクラした。想像していた以上に滑らかで心地よい温度の肌は、喉が痛くなるくらい甘いのに脳が求めるのをやめない極上のスイーツのようだ。

ついに彼女に触れているという実感で心も体も信じられない勢いで高揚していく。彩り鮮やかな朝日に包まれていると、今自分達がしていることがなんだか神聖な行為であるかのように錯覚してしまう。
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