長い梅雨が明けた日
「ぷっ。流石、白井すげぇ声」
軽く笑いながら称賛されたが全く嬉しくない。
「うるさい。こういう時は河野が言わないと示しがつかないでしょっ!」
「俺も言おうとしたのにお前が先に言うからだろ」
何度も否定してるのに消えない私と河野の噂話。
「なんで部長と副部長ってだけで噂になるんだろうね?
男バスには可愛い女子マネいるのにねー。
あの可愛い1年の女子マネは絶対に河野を狙ってるよ?」
「俺ぇ?ってか何?
白井ってそんな可愛いヤキモチ焼くの?」
「うっざっ…」
河野と私は中学から一緒で部活も一緒。
優弥の友達の一人だが私と同じ部活の為、何かと話すようになってからの腐れ縁。
おかげで気楽に話せる間柄ではあるが、そのせいもあって河野と私が付き合ってるという噂が消えない。