1日だけの恋~10月25日夜完結~
私の気持ちをよそに花村さんは
「これから、僕たちは、お見合いするんです。ですが……形式的なもので、もう結婚することは、ほぼ決まっています」
と言いきってしまっていた。
確かに両親同士の間で決めてしまった結婚話。
「へぇ、あなたが……。
お見合いの話は
マリアさんから聞いてますよ」
「そうでしたか?
お二人は長いお知り合いで?」
花村さんは、シュッとしているが私のタイプじゃない。
やっぱり、私は綿貫さんが好きだ。
二人の男性を見て改めて、そう思ってしまっていた。
「いえ、でも出会いの時間の長さと親しさは比例しないかと」
綿貫さんの低い声も好き。
唯一無二の存在である綿貫さんと目があってしまった。
花村さんと会話をしていながら、綿貫さんは私を見ている。
まるで、花村さんなどいないかのように。