俺様めちゃモテイケメンが一人にはまったら。
俺が寝ている横で美月がモゾモゾと動いている。
時計を見るとまだ六時過ぎ。
お腹も大きくなって寝苦しいのか最近は寝も浅いみたいだからもう起きたのか。


「ん。・・・美月おはよ。今日は早いね。」


いつもの様におはようのキスをしたところで美月の様子が少し違う事に漸く気づいた。


「おはよ。あのね、どうも陣痛が始まったみたい。」


陣痛?

えっ、もう生まれるの?ヤバいじゃん。
焦る俺に対して美月はいつもどおり冷静?と言うよりのんびりしている。
まあおかげで俺も冷静さを直ぐに取り戻せたのだが。


*****


七時半ごろになり陣痛の間隔も十分ぐらいの一定間隔になったので病院へ連絡を入れた。数週間前から子宮口も少し開いていたから入院の用意を持って来るように言われた。


「ふー、ふー」

「痛むか?」


病院に向かう車の助手席で美月が呼吸方をおこない陣痛の痛みを逃していた。
これからもっと痛みも増す、男性では耐えきれない痛さだと聞いたことがある。
頑張れとしか言えない自分が歯がゆかった。


*****


病院に着くとどんどん陣痛の痛みは増していき何とか息を整え痛みに耐えた。
十二時前になり『次痛みが来たらいきんでいいよ。』とやっといきむ許可が出た。


「はい、いきんで!」

「ん-っ、んん。」

「はい。ふーっ、ふーっ。息整えて!・・・いきんで!」

「ん-っ、んん。」


陣痛の波に合わせていきむ事三回、ふっと痛みが消えた。
『ほぎゃー』赤ちゃんの泣き声が。


「おめでとうございます。元気な女の子ですよ。」


分娩台に横たわる私の腕にやっと会えた我が子が連れられてきた。


「美月、お疲れ様。ありがとう、がんばってくれて。」


ずっと私の横で励ましてくれていた祐世が私の頭を撫でながらそう言ってくれた。
顔は笑っているが目からはポロポロと涙が流れていた。


「晴花、パパとママだよ。」





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