俺様めちゃモテイケメンが一人にはまったら。

祐世side12

大学も始まり俺も美月もバイトを始めた。
美月は駅前のカフェを併設したパン屋、俺は駅前のカフェレストランで。
美月のバイト帰りは夜十時ごろになる。心配で『遅くないか?』と心配したが美月本人はもちろん朝倉にも大翔にも過保護と言われた。確かに世間一般の大学生のバイト状況を見ると十時までならまだ早い方かもしれない。
実際俺のバイトも十時ラストオーダーで十一時閉店、片付けなどをしたら十一時半ごろ店を出る事になる。そう思えばやっぱり早い方か。

大学生活も一ヶ月もすれば同学内でいつも一緒にいる者も決まってきた。


「祐世、今日ヒマ?」

「コンパなら行かないぞ。彼女いるし。」

「えー、それは知ってるけど、ねっ?」

「ムリ。どっちにしても今日はバイト入ってる。」


こうやって時々俺を誘うのは大月健吾。
その他にいつもよく一緒にいる南晃一、佐々木陽介とあと女子三人。

その中の一人、向井千鶴が食事をする時も講義の席も俺の隣をキープして離れない。俺はなるべく無視しているのだが・・・。

そんな状況が続いたある日、『お前、あの子と付き合ってんの?噂されてるぞ。コンパに誘っても彼女がいるからって行かないのはあの子の為だって。』大翔に言われた。

はっ?

俺の彼女は美月しかいないだろ!

大翔には説明したら『やっぱりな』ってわかってもらえたが美月に誤解されでもしたら・・・、俺はなるべく向井だけではなく女子三人ともと距離を置いた。

それからも美月との交際は順調だった。
週末のどちらかはなるべく時間を合わせ、平日も一日か二日は家に食事を作りに来てくれる。一緒に家で飯を食って日付が変わらないうちに家まで送り届けていた。



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