激おこ転生幼女のモフモフ無双!
 こんな時は私の出番とばかりに、てててっと前に出て行くと、薬草を入れた麻袋を示しながら答えた。
「おやおや、お嬢ちゃんは薬師なのか?」
 案の定、男たちはいたいけな幼女の登場に相好を崩し、場は一気に柔和な雰囲気に変わる。
「そうよ! 私はどんな傷だって見る間に治っちゃう軟膏が作れちゃうんだから!」
 続きの「ドラゴン限定だけどね」のひと言は心の中に閉じ込めて胸を張れば、男たちから笑い声があがった。
「はははっ!」
「そりゃあいい」
「よし、可愛い見習い薬師の嬢ちゃんにいいことを教えてやるよ。薬草だったら、あっちにもっといいのがある」
 すっかり気をよくしたらしい男のひとりが、唐突にこんなことを切り出した。
「え? もっといいの?」
「あぁ。俺たちにゃよくわかんねぇが、前にここにやって来た旅の薬師が知らせてきたんだ。道向こうの岩奥にとんでもなく貴重な薬草が生えてるってな。チラッと覗き見た感じだと、ギザギザの葉に珍しい青い実をつけてるようだったぜ」
 ギザギザの葉に青い実……! それは、”幻の薬草”の特徴に合致していた。
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