ラグジュアリーシンデレラ
「そんなチープな服装しかできないあなたに、井出グループの嫁が務まるの?」

ストレートに、胸にグサッと刺さった。

「りずさん。服装の事は、関係ないだろ。」

「いいえ。服装は大事よ。それ相応の身分を示すものだわ。」


確かに。りずさんの服装を見て、高い身分の人だって、お金持ちのお嬢さんだって、一目で分かった。

それに引き換え私は、ファストファッションに身を包み、誰がどう見たって庶民の人だ。


「悪い事は言わないわ。今のうちに、身を引きなさい。」

「嫌です。」

私はりずさんに、正々堂々と立ち向かった。

「林人さんは、どうなんですか?りずさんと私、どっちを選ぶんですか?」

「それは、結野だよ。りずさんは断ったんだ。当たり前じゃないか。」

「だそうです。りずさんこそ、身を引く方じゃないんですか?」

すると、りずさんの後ろに、炎が見えた。

「私はね。幼い頃から、林人さんと結婚する為だけに、生きてきたのよ。」

「うっ……それは……」

気の毒だとしか言えない。

「なのに、ここにきて。あなたにこの人生を、奪われたくないわ。」

ごもっとも。

でも私だって、林人さんを好きだから、諦めたくないもの!
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