ラグジュアリーシンデレラ
私は玄関から、急いでリビングに移動した。

「仕事が早く終わったの?」

「早く終わらせたんだ。今日は結野の、仕事の日だろ。」

そう言って林人さんは、キッチンに行くと、鍋の蓋を開けた。

「簡単だけど、シチュー作ってみたんだ。」

「助かる~!」

味見をしてみると、美味しい。

「ありがとう、林人さん。」

頬にキスをすると、林人さんに捕まった。


「幸せだなぁ。自分の家に、好きな人がいるって。」

「ふふふ。」

林人さんはいつもこうして、愛情表現をしてくれる。

「今日の仕事はどうだった?」

「何もないわよ。忙しくもないし、トラブルもなし!」

そんな会話をしていると、林人さんが私の身体を触ってきた。

「結野の周りに、男の同僚はいるの?」

「いるけど、どうして?」

「結野はまだ若いから、まだ独身だと思われているだろう?周りの男性に、声掛けられたりしないか。」
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