ラグジュアリーシンデレラ
友達が言っていた。

ショッピングモールの中に入って、案の定高級店が並ぶ。

エスカレーターに乗って、やってきた場所は、高級寿司レストランだった。

「えっ……回ってないお寿司?」

「ふははは。たまにはいいんじゃない?」

中に入ると、ザ・高級店って感じ。

テーブルや椅子も高そう。

女性は皆、着物着ている。


「ここに座ろう。」

「カウンターですか!?」

カウンターって、自分の好きなお寿司を、口頭で伝えるって事だよね。

私、あまりお寿司のネタ、分からないよ。

場違いなところに、来るんじゃなかった。


すると井出さんは、私の背中にそっと手を置いてくれた。

大丈夫、心配しないでと言わんばかりに。

「大将、お任せで握って。」

「へい!」

私は、井出さんを見た。

井出さんは、私にウィンクしている。
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