ラグジュアリーシンデレラ
優しいなぁ、井出さん。

「そう言えば、なかなか会えないけれど、仕事は週何回入っているの?」

「ああ、私ここの仕事はバイトなんです。週2回だけ来てます。」

「他に仕事しているの?」

「はい。」

そして板に乗ったお寿司が運ばれて来た。

どれも美味しそう。

って言うか、中トロも大トロもある。

私、密かに好きなんだよね。


「もしかして、事務職だったりして。」

「すごい。何で分かったんですか?」

「分かるよ。あんなさらりと、プリンターの設定されちゃあね。」

私はパクパク、お寿司を食べた。

奢りなんだから、好きなだけ食べておかないと。

次、お寿司なんて、いつ食べられるか分からないし。


「それで?どうして、Wワークなんてしてるの?貯金?」

「いえ。生活の為です。」

「生活?Wワークしなきゃいけない程、大変なの?」
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