ラグジュアリーシンデレラ
「あの社長もやるね。」

私は斉藤さんに、背中を叩かれた。

「それよりも私、斉藤さんの名前、久子さんだって井出さんから、教えて貰いましたよ。」

「ははは!何げなく教えちゃったんだよね。」

斉藤さんは、明るい。

井出さんの連絡先、斉藤さんだから聞けたのかも。

「斉藤さんのお陰で、夢見る事ができました。ありがとうございます。」

「えっ?夢?」


うん。

井出さんの事は、夢だと思おう。

シンデレラだって、初めて王子様と踊った時は、夢だと思っていたんだし。

私は前向きに、井出さんの事を考えるようになった。


翌週から、私はまた井出さんと会うようにした。

「おはようございます!」

「結野ちゃん!」

井出さんは嬉しそうに、私に近づいてきた。

「よかった。またこんな風に会えて。」

「私もです。」

私は軽く、お辞儀をした。

「私、思ったんです。井出さんのファンである事、隠してもダメだなって。」
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