ラグジュアリーシンデレラ
井出さんを見ると、ニコッと笑っている。

もしかして、家まで着いてくる気?


私は窓の外を見た。

もしかして、私の返事がもうOKだと確信しているの?

いやいや、私今、誰かと付き合うなんてないし。


井出さんと、付き合えない。

胸がきゅーっと、締め付けられた。

断っちゃうの?

せっかく、好きな人から、”付き合って”って言われたのに?


あっという間に、家に着いて私達は、タクシーを降りた。

「ありがとうございました。お世話になって。」

「ううん。ところで、ここが結野ちゃんの家?」

「はい。」

「上がってもいい?」

「えっ!」

井出さんは、スタスタ玄関の前に行く。

「早く。鍵、鍵。」

「は、はい。」
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