七色の魔法使い#2~失われた輝きをもう一度~
僕は公園にある芝生の上に座って、大きな木の幹にもたれかかって、いつも持ち歩いているメモ帳に落書きをしていた。
輝一、大智、アイビーは公園にある遊具で遊んでる。
「……」
僕はそれを見つめた後、再びペンを動かす。今僕が描いてるのは、僕の創作キャラ。
「……冬都、一緒に遊ばないの?」
僕が落書きをしてると、声が聞こえてきたから僕は顔を上げた。輝一が、僕をじっと見つめてる。
「うん」
そう答えて、僕はメモ帳に落書きをするために顔を下げた。
「……冬都は、いつもそのメモ帳を持ち歩いてるの?」
「……こうすれば、すぐに絵が描けるからね」
ペンを動かしながら、僕は答える。
「そっか……本当に好きなんだね。絵を描くの……俺、お前の絵柄……すごく好き。色を付けたやつは見たことないけど」
その言葉に、僕は顔を上げた。輝一は、優しく微笑んでる。
「……」
僕はメモ帳をめくって、デジタルで描いたイラストを印刷して貼り付けたページを探すと、無言で輝一に見せた。
それを見た輝一は「すごい!」と目を輝かせる。しばらく僕の描いたイラストを眺めてから、輝一は僕に目を移した。
「冬都、お前……イラストレーターになれるんじゃない?」
僕の隣に座って、輝一は言う。