MATSUのごくありふれた平凡な日々

美紀の下げられた頭を見つめていると、ふわっと体の中から沸き上がり、解れるものを感じた。

あ、あれ・・。

ほろほろと涙が落ちていく。

頭をあげた美紀はぎょっとしてから、なぜかスマホで松を撮り、それから顔を拭いてくれる。

「うわー、それお手拭き!
 さっきキムチがこぼれたのを拭いた!
 ハンカチ、ハンカチにして」
「大丈夫よ」
「染みる染みる」

松はヒーヒー言いながら逃れて、自分のハンカチで顔を拭き直した。

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