MATSUのごくありふれた平凡な日々

今年の新人の一人に西洋人がいる、なぜうちのような弱小企業に、と激震が走ったのだ。

なんのことはない。

暁と瑠衣と、同じ大学の先輩後輩だったらしい。

それを聞いて、松はひそかに“暁教祖とその信者たち”と呼んでいる。

「珍しいわね、こういうとこ来るの」
「ああ、まあ」

美紀がからかうように言うと、暁は苦笑いを浮かべた。

そして居酒屋に置いてある唯一のワインを注文して、慣れた手つきで美紀のグラスに注ぐ。

続いて瑠衣のグラスにも注いでやり、ガブリエルにも注ごうとして手を止めた。

「あ、おまえはこっちか」

徳利に持ち帰る。

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