急募!ベリーの若様が花嫁を御所望です!
あなた方は本当に馬鹿ですね。口外禁止にしたとて、人の口に戸は立てられません。
社内の噂になるのを恐れ、隠したかったようですが、真相なんて社内中の皆さん、既にご存知ですよ。
それに、会場は加納様の伯母上の旦那様が経営されているホテルです。あなた方が恥になるから要らないと受け取らなかった披露宴の様子を映した映像…。伯母上様がちゃんと証拠として残していらっしゃいました。
私も見せていただきましたが…あなた方、本当にクソですね。それに対して加納様の潔く凛々しかったこと!」

山藤がうっとりとした顔で小さく言う。

「惚れてまうやろ…」

湊が呆れた顔で山藤を見た。
「カナちゃん、お口が悪いぞ」
山藤がフンと鼻を鳴らし、続ける。

「他にも色々証言が出ていますよ。まず…池澤公平氏の元奥様であられた三吉涼香さんと仲の良かった同期の女性の証言から…。
披露宴の数ヶ月前。仕事で三吉涼香さんがしたミスに、一年先輩の加納様が気づき、彼女がそれを慌ててフォローしたそうです。多額の損失を伴い、他社に多大な迷惑をかけるミスだったため、加納様は当然上司に報告しました。その後三吉さんは厳しく上司に叱責されたようですが…。なぜか三吉さんは加納様を逆恨みし、同期の飲み会で『あの女絶対に許さない。ちょっと綺麗で仕事が出来るからっていい気になって!あの女が二度と立ち上がれなくなるくらいのダメージを与えたい。そうだ!あの女の婚約者を横取りしてやればいいんだわ!』と、息巻いていたそうです」

「「は⁉︎」」

池澤公平と、その父と兄は、初めて聞く話に目を見開き、口をぽかんと開けた。

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