急募!ベリーの若様が花嫁を御所望です!
「我々が…あの女…女性に謝罪⁉︎」
「そうだ」
「俺は!そんな約束しない!できない!亜里砂に近づけないなんて!」
池澤が叫ぶ。
「煩い!婚約していながら他の女に手を出しただけでなく、稀代の悪女だの…忌々しい女だのと、親や兄に呼ばせたまま庇いもせず…全ての責任を押しつけられ、何の落ち度もないのに理不尽極まりない理由で会社をクビにされた亜里砂を守りもしなかったお前に、今更彼女に近づく資格なんてあるわけないだろう!
いいか?覚えておけ!要求が受け入れられない場合、一護が全力であなた方を潰す!」
「そんな!息子を含め、我々は被害者なのですよっ!」
「被害者⁉︎まだ言いますか?」
後ろに控えていた山藤が、スッと前に出る。
「御社の社員の方々に、色々とお話を聞かせてもらいました。以前聞いた時には口の重かった社員の方々も、一護の名を出し、あなた方会長と社長の引退を匂わせたら、結構すんなり話していただけましたよ」
ポケットから取り出した黒い手帳を開き、絵に描いたように悪い顔で、山藤はニッコリ笑った。
「二年前の…池澤公平氏と加納亜里砂様の披露宴で起きた事の顛末は、双方の招待客から詳細な証言が取れました。D Hotelからも当然証言が取れています。勿論、加納様が退出されてから、池澤氏と三吉さんとで行われた披露宴の続きの様子もですよ。その中で、加納様の落ち度と思われるものは一切ございませんでした。
あなた方とは正反対で、皆さんが加納亜里砂は被害者だと仰っていましたが、会社関係の招待客は、会社の上層部から口外禁止の命令を受けたと口を揃えて証言しました。