5年越しでも俺の気持ちは変わらない
「倫也ー!! 遅刻するよ!」
彼の家に向かってそう叫んでるのは小学五年生の私。
今はロングだけどこの頃の私はショートカットだったな。
そうそうあとピンクのランドセル。
「っお前、外から大声出すのやめろよ」
窓から顔を出した少年の発する声は声変わり前で少し高い。
顔立ちも男性の凛々しさとは程遠く、まだ可愛らしさが残る。
「昨日おばさんが家空けるからって遅刻させないように頼まれたの!」
「母さんか…
てか俺走っていくけど桃置いてかれても知らないからな」
ニヤッと右の口角が上がる。
彼はよくこの顔をするんだ。
「いやちゃんとついて行…… ってちょっと!」
「ん? どうした?」
「速すぎるから!!」
私が倫也に追いつけるはずがないとわかった上で全速力で走る彼は意地悪だ。
ついていけるはずなんてないのに、、