5年越しでも俺の気持ちは変わらない



でもその反面、桃のことを素直にすごいなとも思っていた。



この写真一枚で一体どれだけの人を笑顔にしてんだろう。


モデルをしてる時の桃はほかのどんな人よりも輝いてると思う。




だから遠い存在になってしまって悲しいという反面、楽しそうな桃を見れることが俺にとって幸せだった。




でもその活躍を俺は遠くから一方的に見守るしかない…。



少し前までそう思ってた








「は…? 戻るってまじかよ…」



あそこから離れて5年がたったある日。


俺はまたあの地に戻れるという知らせを聞いた。




転校する高校を決めるとき。

おれは迷わず昔通ってた学園に決めた。


多少遠いが寮に通えば問題ない。




小学校から大学まで一貫性の学校。


桃があの地にとどまっていれば必ずあの学園にいるはず…



モデルとはいえ通う高校の情報はネットを調べても何も出てこなかった。


だから俺は賭けるしかなかった…。



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