北向き納戸 間借り猫の亡霊 Ⅱ 『溺愛プロポーズ』
累と共有している香りをまとった身体の水滴を拭きとり、コットンのロングキャミソールに通す。夏のシャワー後、パジャマを着るまでの汗避けアイテムだ。
季節外れのセールで買って着るのを楽しみにしていたのに、露出厳禁で過ごしたこの夏、ずっとトランクルームに眠っていた。
もう9月も半ばに差し掛かる。早く着ないと、来年まで持ち越しだ。
わくわくしながら着姿を鏡に映して、凛乃は軽く失望した。
キャミソールの生地が、想像より薄かった。
ゴムシャーリングの胸元は布が寄っているから、まだいい。でも、すとんと落ちて広がる胸から下は、光を通すと身体のラインがシルエットで見える。
しかもうかつなことに、濃いネイビーのパンツをはいていた。見事に透けている。いかがわしいいくらいに。
「走って部屋に戻るか……」
念のため薄暗い廊下を覗いてみたけど、キッチンと和室に入るドアはどちらもぴっちり閉まっている。
季節外れのセールで買って着るのを楽しみにしていたのに、露出厳禁で過ごしたこの夏、ずっとトランクルームに眠っていた。
もう9月も半ばに差し掛かる。早く着ないと、来年まで持ち越しだ。
わくわくしながら着姿を鏡に映して、凛乃は軽く失望した。
キャミソールの生地が、想像より薄かった。
ゴムシャーリングの胸元は布が寄っているから、まだいい。でも、すとんと落ちて広がる胸から下は、光を通すと身体のラインがシルエットで見える。
しかもうかつなことに、濃いネイビーのパンツをはいていた。見事に透けている。いかがわしいいくらいに。
「走って部屋に戻るか……」
念のため薄暗い廊下を覗いてみたけど、キッチンと和室に入るドアはどちらもぴっちり閉まっている。