独占欲に目覚めた御曹司は年下彼女に溢れる執愛を注ぎ込む
「いえ、すごく嬉しいです。須和さんが飛んで来てくれたのも、私のことを沢山考えてくれたのも。……だから、全然恥ずかしくなんかないです」

「葵ちゃん……」

須和の頬が薄く染まる。小さく息を吐くとそのまま葵に熱い眼差しを向けた。

「……ダメだ。この調子だと本当におかしくなりそう。
葵ちゃんが可愛すぎて触れたくて仕方ない」

「!」

直球な須和の言葉に、葵の肩がビクッと跳ねる。
やっぱり昨日から須和は前の須和じゃない……と葵は思う。
自分に向けられる視線が艶っぽくて、鼓動がおかしくなってしまいそうだ。

二人が見つめ合っていると、ピリリリリ!!と須和の着信音が鳴り響いた。

「こんな時間に誰だよ」

須和は残念そうに葵から視線を逸らすと、着信主を見る。

「……立」
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