独占欲に目覚めた御曹司は年下彼女に溢れる執愛を注ぎ込む
立や梨々香のことは気がかりではあったが、特に事件が起きるわけでもなく平和な日常が過ぎていった。もちろん須和との関係は、これまで通り良好だ。

そして……。

「葵、行ってくる。くれぐれも俺が心配で泣いたり喚いたりするなよ」

「もう、分かってるよお父さん」

今日は待ちに待った利光の手術の日。
外科チームに囲まれて利光は手術室に向かって歩いていく。

その中にはよく知る人物、立の姿があった。今日はマスクをつけハッキリと顔は分からない。

「あとは僕に任して。葵ちゃん」

「はい! 立さん、どうぞ父を宜しくお願いします」

深々とお辞儀をして、利光の姿が手術室へと見えなくなるまで、葵は見送った。

(大丈夫、絶対に成功する。お父さん頑張って……!)
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