独占欲に目覚めた御曹司は年下彼女に溢れる執愛を注ぎ込む
(話したいこと?)

利光の眠る姿を確認し、葵は須和に言われるままに病院を出た。
行先は須和の住むレジデンスだ。

(わぁ、柾さんの部屋……また来れて嬉しいな)

須和の部屋に踏み入れるなり、葵の胸は高鳴った。
実は先日泊まりに来たきり、ここに訪れていない。

合鍵も預かり、何度も行きたいと思ったが、
再び梨々香と遭遇する可能性もあり、中々勇気が出なかった。


辺りを見渡していると、ソファに座る須和に隣にかけるように言われる。

「ここに来て」

「はい」

すぐに須和の逞しい腕が腰に回って抱き寄せてきた。
突然密着する形になって、葵の体温は上昇する。

(柾、さん?)

顔を熱くしたまま見上げると、須和の切なげな瞳が揺れた。

「葵が僕に言ってないことは、他に何がある?」
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