エリート脳外科医の溢れる愛妻渇望~独占欲全開で娶られました~
「その雑誌、貴利くんが買ったの?」
「ああ。職場の同僚に結婚することになったが何から始めたらいいかわからないと相談したら、まずは雑誌を買ってみろと教えてもらった」
「へぇ……」
普通こういうものは女性側が買うのでは? それで、男性に見せるのでは? あまり男性が購入しているイメージがない。
貴利くんが相談した同僚は本気でアドバイスをしたのだろうか。もしかしたら真面目で信じやすい貴利くんをからかうためだったのではないだろうか……と、思わず想像してしまう。
「式について俺は特にこだわりはない。千菜の好きにしてもらってかまわない。さっそく今度お互いの休みが重なった日にどこか式場を見に行きたいと思っている。それと、婚姻届だがすでにもう用意はしてある」
「え⁉」
まさかもうそこまで手が回っているとは。
今すぐに結婚するわけじゃないんでしょ? それなのに、なぜこんなにも迅速に事が進んでいるのだろう。
驚きと動揺で、今度はウインナーが口から飛び出しそうになる。