別れたはずの御曹司は、ママとベビーを一途に愛して離さない
「要望いただいたものを後日まとめてデザインが整い次第、メールさせていただきますね」

「はい。ありがとうございます。今からとても待ち遠しいです」

莉奈さんがふわりと笑いラフ画を見つめる。

「今日は凛子さんに会えてよかったです。お兄ちゃんが凛子さんに惹かれた理由、なんとなく分かった気がします」

帰り支度を始めた莉奈さんが、ニコリと笑い私を見た。

「お兄ちゃん女性に言い寄られることはあっても、頑なに誰かと付き合うことを避けてきたんですよね。それが凛子さんと出会ってから楽しそうに凛子さんの話をするようになって、たまにお兄ちゃんと会うと嬉しそうに笑って私の前でのろけるんですよ」

「え? そうなんですか?」

妹さんの前でのろけている渚さんの姿が想像できなくて正直、意外だと思った。それでもそんなエピソードを聞き、嬉しいと思ってしまう自分がいて自然に口元が緩む。

「凛子さんのことが大好きなんでしょうね。こんな話をしたってお兄ちゃんにバレたら怒られそう。内緒にしておいてくださいね? これからもお兄ちゃんのことをよろしくお願いします」

私がコクンと頷くと莉奈さんはクスッと笑い頭を下げた。

その出来事をきっかけに莉奈さんとも仲良くなり、たまに連絡を取り合い食事を行くようになった。オーダーケーキの仕上がりにもとても喜んでくれてお礼のお手紙をくれたり、そんな優しい気遣いを見せてくれるところは渚さんに似ていると思った。

莉奈さんと仲良くなったことを渚さんはとても喜んでいる。人懐っこくて私を慕ってくれる莉奈さんのことが好きだ。妹が出来たようでとても嬉しい。
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