御曹司とのかりそめ婚約事情~一夜を共にしたら、溺愛が加速しました~
取材に着ていく服、どうしようかな。

ドレッサーに置いてある小物入れに視線をやると、洋司さんからプレゼントされた数々のアクセサリーが煌めいている。

私は百五十センチと小柄な身長、絵里さんは私のことを可愛いって言ってくれたけど鼻も低いし手足も短い。洋司さんからこれらのアクセサリーをプレゼントされたときは、私にはもったいないよ……と思いつつもすごく嬉しかった。

――春海はセミロングが似合うよ。このピアスだって耳元で揺れてるのが可愛い。

洋司さんがそう言うならと、彼と付き合い始めて髪は肩下から伸ばしたことがなかった。
綺麗な物を身につけるだけで不思議とシンデレラ気分になれたけど、今はピアスもネックレスも全部錆びて見える。

絵里さんに愚痴を聞いてもらってずいぶんスッキリした。でも、ひとりになると無性に寂しさが募って仕方がない。

このネックレスもピアスも妹たちにあげちゃおうかな……もう二度と身に着けることもなさそうだし。

元カレからもらった物でも、きっとあの姉妹ならまったく気にすることもなく奪い合いになるだろう。

私は絵里さんから受けた取材の資料を集めるため、パソコンの電源を入れた。

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