14日間の契約結婚~俺様御曹司の宇宙最強の恋物語~

 リラは子供を誘拐されたと話していた。
 誘拐された子供の事は、探していないのだろうか?
 どうすることもできないと言っていたが、警察に届けるなどしなかったのだろうか?

 リラの寝顔を見ながら、愛人はそんな事を考えていた。






 それからしばらくは平穏な日々が過ぎて行った。

 茂代は出勤してこなくなり、自主退職するようだと言われている。

 愛人は、萌から紹介された医師に会うことになり仕事の昼休みに会いに行くことになった。


 金奈総合病院の外科医であり脳神経外科も担当している、久東一也(くとう・かずや)。
 アメリカで最新技術を学んできた、有能な外科医の一也は萌とは高校生の時からの親友である。
 しばらくお互い別々の道へ進んでいたが、一也が金奈総合病院へ戻ってきた事から再会した。

 
 病院の相談室で待っていたのは、渋くて彫の深い優しそうな顔をした紳士だった。
 白衣がとても似合っていて、とても暖かい雰囲気の人だ。

「初めまして、久東一也(くとう・かずや)です」
「初めまして、森沢愛人です」

「お父さんから、聞いているよ。とっても優秀な息子だってね」
「いえ…。ずっと、父には逆らって生きていますので」

「そうだね。でもね、親って言う事を聞いて良い子の子供より。反抗的で、言う事を聞かない子供の方がかわいいんだよ。愛人君は末っ子だから、よけい可愛くてたまらないんだろうね」
「はぁ…」


 一也はカルテを開いて、説明を始めた。
 今までどの医師も、手術を進めてきたが成功言う率は少なく、手術をすることで逆に両方とも失明する確率も高いと言っていた。
 だが一也は、今見えにくい左目も見えるようになると言っている。

 ただし、これは100%と言い切れるものではない。
 最悪の場合、両目とも失明のリスクがある場合もある。
 ただし成功率は90%以上保証する。



 説明を聞いて、愛人は迷いもあったが手術を受ける決意をした。

 この先、竜夜の成長する姿を見ていたいと強く願ったのだ。

 そして… …
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