極上御曹司はかりそめ妻を縛りたい~契約を破ったら即離婚~
庇ってくれるのは嬉しいが、これは私と古渡さんの問題なのだ。

「俺は別に、澪音の実力を疑っているわけじゃない。
それでもわざわざフランスに渡って、苦労を買う必要はないんじゃないかと思っているだけで」

「苦労もありますが、それ以上に学べることの方が多いですよ。
それに女性は結婚……はもうしているのであれですが、それでも出産と制約がありますからね。
早いにこしたことはない」

裕一郎さんの言うことは正しい。
だからこそ、私は夢が叶うまで恋はしないと決めていたのだ。
なのに、いま。

「夫婦間のことに僕は口出しする気はないですけどね。
……そうだ、澪音。
その気なら僕が修業先を紹介してあげようか」

「本当ですか!?」

思わず私が食いつき、ちっ、と小さく古渡さんが舌打ちした。

「ああ。
住むところも全部、僕が手配してあげるよ。
どうだい、僕と一緒にフランスへ行かないか?」

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