極上御曹司はかりそめ妻を縛りたい~契約を破ったら即離婚~
そうだったとしてもおかしくない、ここ数日の彼を見ていたら。

「いや、近くまで用事で来たから、上手くやっているか寄っただけだ。
すぐ帰るということだったし、少し待たせてもらった」

「ああ、そういうことですか」

彼女は私が古渡さんと結婚生活に入るギリギリまで、私を心配してくれていた。
なので、こうやって訪ねてきてくれても不思議ではない。

「古渡に変なことされてないか。
されたら速攻、契約破棄で離婚していいからな」

何度も事務所で言われたことを改めて、念押しされた。

「ええ。
それは、大丈夫……です」

一昨日、キスされた。
でも私は、破棄だと言えなかった。

「染宮?」

言い淀んだ私を、怪訝そうに彼女が見る。

「いえ、大丈夫です。
それより所長と古渡さんってどういう関係なんですか?
旧知の仲だって言ってましたが」

笑顔を作り、誤魔化しながらさりげなく疑問をぶつける。
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