極上御曹司はかりそめ妻を縛りたい~契約を破ったら即離婚~
「……留学していいって言うんだから、さっさと留学しよう」

涙を拭い、裕一郎さんに連絡しようと携帯を出す。

「所長からLINE……」

【私の心配は杞憂だったみたいだな】

【染宮が大事にされているようでよかった。
お前が幸せになれるように祈ってる】

これってどういう意味なんだろう……?
でもいまはどうでもいい。
早く裕一郎さんに一緒に行くと伝えよう。



裕一郎さんは喜んでくれ、彼がフランスへ戻るときに一緒に行くことになった。
あれから古渡さんとは生活時間をずらしてなるべく顔をあわせないようにしている。
もう、ベッドに潜り込んでくることもない。

出発の日の朝、自室の机の上に抜き取った結婚指環を置く。
これを初めて嵌めた日、一年間、私を縛る契約の枷だと忌々しく思っていた。
それがなくなったいま、こんなにも淋しいだなんて想像などしない。

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