極上御曹司はかりそめ妻を縛りたい~契約を破ったら即離婚~
我ながら大胆だったかな、なんて顔が熱い。

――のに。

「澪音がキスしてくれた!」

「……へ?」

パチッ、と古渡さん――一秋さんの瞼か開き、思わず変な声が漏れた。
もしかして、目が覚めていた?
いやいや、あの寝起きの悪い一秋さんに限って、そんなことがあるわけなくて。

「いやー、澪音がキスしてくれると、気持ちよく目が覚めるなー」

……キスで目覚める姫か?
いや、この場合は王子か?

なんてツッコまなかった私を褒めてあげたい。

「おはようございます、旦那様。
お目覚めの……」

「おはよう、盛実!」

すでに起きている一秋さんを見て、盛実さんが固まった。
目も口も開きっぱなしで、乾燥しないか心配になってくる。

「……おはようございます、旦那様」

こほんと小さく咳払いして気を取り直し、彼は一秋さんにコーヒーカップを渡した。

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