極上御曹司はかりそめ妻を縛りたい~契約を破ったら即離婚~
「はい、すぐに」

盛実さんが奥へと向かって半ば怒鳴る。
すぐに女性の声が返ってきた。

「申し訳ございません、少々手が離せなかったもので」

間もなく奥から出てきたのは、森下さんくらいの年齢の、……メイドだった。
なんでひと目でわかったかって、そのものズバリのメイド服を着ていたから。
しかも、メイド喫茶のメイド服ではなく、正統派のメイド服だ。
ご丁寧にも白のキャップまでかぶっている。

「澪音、この家の家事の一切を任せてある由貴だ。
由貴、今日からこの家で暮らす、澪音だ」

「これからはなんなりとお申し付けください、奥様」

「えっと……よろしくお願い、します」

私の手を取った園原さんの鼻息が若干、荒い気がするけど……気のせい、かな。

「あ、言い忘れていたが、由貴はドMの変態だ」

「ひっ」

思わず、勢いよく手を引っ込めた。

「仕事は有能だから心配しなくていい」

「……」

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