極上御曹司はかりそめ妻を縛りたい~契約を破ったら即離婚~
「……」

それは、確かにそうだ。
けれど私にはいまだに、彼の真意がわからない。

「……今回、だけですよ」

はぁーっ、とため息をつき、私も食事を再開する。

「わかった」

なんて物わかりよく彼は頷いたけれど、本当に理解しているのかは疑わしい。

朝食のあとは盛実さん運転の車で街に連れ出された。
ちなみに、古渡さんご自慢の例の車ではなく、いかにもセレブが乗っていそうなセダン。
レジデンスの地下駐車場でここからここまで俺の車、と言われた範囲には五台ほどの車が停めてあった。

「ではのちほど、お迎えにあがります」

「頼む」

盛実さんと別れたのは、都会の奥にひっそり佇む、隠れ家的ショップの前だった。

「ようこそいらっしゃいました、古渡様」

ショートカットがよく似合う、モデル並みに長身の女性に出迎えられた。

「今日はよろしく頼む」

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