大正蜜恋政略結婚【元号旦那様シリーズ大正編】
敏正さんの対面の膳の前に戻ったものの、口移しで飲まされたお酒の香りが鼻からぷーんと抜けていき、それだけで酔ったような気持ちになる。
「この魚は脂がのっているね」
「春江さんの目利きがいいんですよ。私も買い物についていって教えてもらっていますが、まだよくわからなくて」
春江さんは、野菜もおいしいものを見分ける。
母から教わっているような気がして、とても楽しい時間だ。
「そうか」
「それで、先ほどの話ですが……」
三谷のことになると気になって箸が進まない。
「そうだったね。以前にも話した通り、三谷商店は今後、総合商社を目指したいと考えている。それで、海外の取引先に調査を依頼したところ、日本の製品はなんでも品質が高いと評判になっているらしい。津田紡績の綿糸も細くて強いのが売りで、ここまでの技術を持った国は他にない」
「この魚は脂がのっているね」
「春江さんの目利きがいいんですよ。私も買い物についていって教えてもらっていますが、まだよくわからなくて」
春江さんは、野菜もおいしいものを見分ける。
母から教わっているような気がして、とても楽しい時間だ。
「そうか」
「それで、先ほどの話ですが……」
三谷のことになると気になって箸が進まない。
「そうだったね。以前にも話した通り、三谷商店は今後、総合商社を目指したいと考えている。それで、海外の取引先に調査を依頼したところ、日本の製品はなんでも品質が高いと評判になっているらしい。津田紡績の綿糸も細くて強いのが売りで、ここまでの技術を持った国は他にない」