大正蜜恋政略結婚【元号旦那様シリーズ大正編】
熱い唇が重なった瞬間、涙が一粒だけこぼれていった。幸せの、涙が――。
それから私たちは一旦家に戻った。
出迎えてくれた春江さんが、私たちが一緒にいる姿を見て、顔をくしゃくしゃにゆがめる。
「春江、心配をかけた」
「女中という分際で失礼なことを、申し訳ございません」
彼女は正座をして深々と頭を下げる。
「やめてくれ。春江の叱責はもっともだった。この世に郁子以上に大切なものなんてない」
敏正さんは私の肩を抱き寄せてはっきりと言う。
「これからも俺と郁子を支えてほしい。悪いと思ったら叱ってほしい」
「敏正さま……」
「大仕事を終えたら腹が減ってしまってね。昼の膳を頼めるか? 郁子と少し話をしたい」
「もちろんでございます!」
弾けた笑顔を見せる春江さんは、早速炊事場へと駆けていく。
一方私たちは二階の敏正さんの部屋に向かった。
それから私たちは一旦家に戻った。
出迎えてくれた春江さんが、私たちが一緒にいる姿を見て、顔をくしゃくしゃにゆがめる。
「春江、心配をかけた」
「女中という分際で失礼なことを、申し訳ございません」
彼女は正座をして深々と頭を下げる。
「やめてくれ。春江の叱責はもっともだった。この世に郁子以上に大切なものなんてない」
敏正さんは私の肩を抱き寄せてはっきりと言う。
「これからも俺と郁子を支えてほしい。悪いと思ったら叱ってほしい」
「敏正さま……」
「大仕事を終えたら腹が減ってしまってね。昼の膳を頼めるか? 郁子と少し話をしたい」
「もちろんでございます!」
弾けた笑顔を見せる春江さんは、早速炊事場へと駆けていく。
一方私たちは二階の敏正さんの部屋に向かった。