大正蜜恋政略結婚【元号旦那様シリーズ大正編】
だから私も、できる限り父を支えていこうと思っている。


そんな父は、会長にとどまらせてくれた敏正さんの温情を理解し、経営には口出ししないものの、今まで取引があった会社に赴いて三谷商事を売り込んでいるそうだ。

もちろん、泰子と貫一も今まで通り学校に通えている。


今日は敏正さんも仕事がお休みで、どこかに出かけると張りきっている。


「郁子。そろそろ行くぞ」
「はい、ただいま」


二階で春江さんに髪を整えてもらった私は、敏正さんの待つ玄関へと向かった。


「そんなに慌てなくていい」
「はい」


彼は以前にも増して笑顔が優しくなった気がする。


「行ってまいります」


春江さんに挨拶をして出ると、タクシーを待たせてあった。


「今日は雰囲気が違うね」
「似合わないですか?」


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