大正蜜恋政略結婚【元号旦那様シリーズ大正編】
「実はあの店は身請け先のふたつ目の店舗なんだ。たみは囲われて何不自由なく生活していたが、自分から働きたいと望んだそうだよ。和男くんが田舎で頑張っているだろうから、自分もと考えたのだろうね」

「そうでしたか。素敵ですね」


彼女が背負った人生は残酷ではあったけど、『どこも地獄』と絶望いっぱいでつぶやいた彼女が『人生、楽しんだもの勝ち』と前向きに生きていてくれてよかった。


「それにしても、味噌の輸出までお考えとは……」

「どんどん新しいことに挑戦していこうと、一ノ瀬さんと話している。三谷商事も絶好調だ」

「はい。敏正さんのおかげです。専務のお仕事はお忙しそうですね」


敏正さんは三谷商店の件で手腕を評価され、役員に昇格。
今は津田紡績の経営の中核を担っている。


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