大正蜜恋政略結婚【元号旦那様シリーズ大正編】
女性にもそれ相応の権利をと叫ばれるようにはなってきたものの、いまだ戸主である男性の権力は絶対的だ。
しかも、母たちの青春時代だったらなおさらだろう。
女は黙って従うしかなかったのだ。
「あぁ。女学校で親しくしていた郁子の母上は、結婚した章子さんの家を訪ねて様子がおかしいと気づいて、幼なじみだった父や一ノ瀬さんに伝えに来てくれたんだ。それを機に暴力が明るみに出て、章子さんは離縁できた」
そんな話は初耳だ。
「母上は、章子さんの命の恩人なんだよ」
「そう、でしたか。まさかそのようなつながりがあるとは」
とはいえ、やはり私は関係ないような気もする。
「ですが、津田家に助けていただくのは筋違いな気がして……」
正直な胸の内を話すと、彼は小さく溜息をついて腕を組む。
「俺の勘では不足か」
しかも、母たちの青春時代だったらなおさらだろう。
女は黙って従うしかなかったのだ。
「あぁ。女学校で親しくしていた郁子の母上は、結婚した章子さんの家を訪ねて様子がおかしいと気づいて、幼なじみだった父や一ノ瀬さんに伝えに来てくれたんだ。それを機に暴力が明るみに出て、章子さんは離縁できた」
そんな話は初耳だ。
「母上は、章子さんの命の恩人なんだよ」
「そう、でしたか。まさかそのようなつながりがあるとは」
とはいえ、やはり私は関係ないような気もする。
「ですが、津田家に助けていただくのは筋違いな気がして……」
正直な胸の内を話すと、彼は小さく溜息をついて腕を組む。
「俺の勘では不足か」